よくあるご質問

施工方法について

Q

塗料やプライマー等が塗布された下地に接着剤は使用できますか?

A

下地材表面強度低下や接着剤との相性に問題が想定されるものは事前に除去して下さい。
塗料やプライマー等が塗布された場合、接着性能は下地と塗料(プライマー)の接着力となります。
また、塗料やプライマー種類により、接着性能の低下や硬化時間の遅延などの影響もあります。
いずれにしても接着剤の下地としては、適切ではありませんので事前に除去する必要があります。
※一般的にシーリング材、一部の接着剤では適切なプライマーの選定、使用が必要です。
尚、上記以外の接着阻害要因が想定される物質(油、埃、レイタンス、型枠離型剤等)もありますので、それらは事前に除去して下さい。

Q

接着剤使用環境で注意すべき点は何かありますか?

A

接着剤の使用、硬化までに影響を及ぼす主な要因としては、「水」「温度」があります。
「温度」による影響・・・・粘度、オープンタイム、張り付け可能時間、硬化時間などが変化しますので、塗布性、納まり性、接着性能発現に影響があります。使用温度は一般に5~35℃です。
「水」による影響・・・・・接着面が濡れている場合に接着性能は低下します。接着剤硬化前に接着面表面、内部に水が入るような場合(降雨など)も同様に接着性能に影響があります。

Q

有効期限を越えた接着剤を使用したいのですが使用できますか?

A

有効期限を越えた接着剤は、接着性能の低下や物性の変化(分離、粘度上昇)により作業性などが大きく変化します。
有効期限内でご使用ください。
また、一度開封した接着剤は有効期限内でも性能低下、物性変化がありますので、開封後は使い切りとして下さい。

Q

製品保管方法(温度)について教えて下さい。製品に表示されている温度範囲外で保管した場合、どのような問題が生じますか?

A

接着剤の種類にもよりますが、保管温度範囲は、一般に5~35℃です。
高温での保管:容器内で接着剤の硬化や粘度上昇を生じ使用できなくなることがあります。
低温での保管:接着剤の凍結による成分の分離、固化を生じ使用できなくなることがあります。
いずれの場合も、接着性能の低下の原因となります。また、作業性においても取り出し性、塗布性が低下し使用できなくなることがあります。
※接着剤の種類により低温保管が必要な製品もありますので、容器などに記載されています保管方法で管理して下さい。

Q

パネル間に跨ってタイルを張ることは可能でしょうか?

A

弾性接着剤はジョイント部に使用されるシーリング材ほどの弾性率はありません。
パネル間を跨いでタイル張りを行うことは避けて下さい。
※タイルが極めて高い確率で割れることが想定されます。

Q

下地の不陸は接着剤を厚く塗布することで対応できますか?

A

粘性や硬化方法によってはある程度の厚みまで対応可能な接着剤もあります。
ただし、塗布厚が厚くなると接着剤の凝集力が低下して接着強度が低下するケースがあります。
また、2度塗りなどを行う場合、接着剤種類により付着が悪いケースもあります。事前にご確認ください。

Q

下地が濡れている場合の施工はどうすれば良いですか?

A

一般的に水や溶剤が蒸発して硬化する接着剤では施工ができません。
この場合は下地の含水率を低下させることが必要となります。
反応系接着剤のうち耐水型のものについてはぬれた下地であれば浮き水を除去することで施工可能です。
ただし、下地から水が上がってくるような場合については下地の止水処理が必要となります。

Q

下地に離型剤、既存接着剤などが残った状態で施工した場合、どのような不具合が発生しますか?

A

離型剤はものをはがしやすくするものであるため、その上から接着を行っても十分な接着性が期待できません。
また残留接着剤は新規に塗布する接着剤との相性がよくないことが多く、十分な接着性が期待できません。
よって接着面については除去などの清掃を行ってください。

Q

エポキシ樹脂系接着剤で屋外施工はできませんか?

A

コンクリート、タイルなど全ての材料は温度変化により伸び縮みします。(この動きの大きさは材料により異なります。)
寒暖により繰り返し材料が伸び縮みすることで接着界面に負荷が加わり、接着性が低下して剥離が生じることがあります。
屋外の場合、寒暖の影響が室内と比較して大きく、上記の剥離の可能性が高いため屋外での使用は不適としております。
(屋内でも、大きな材料変形や、寒暖の影響が大きいことが想定される場合も同様であります)
このような箇所では接着剤自体が弾性をもち、接着界面に加わる負荷を小さくできる弾性接着剤の使用をお奨めしております。
(ただし壁面の場合のみです。その他部位への施工を想定されている方は、弊社まで別途お問合せください。)

Q

弾性接着剤で防水層の効果は得られますか?

A

平ゴテで平滑にして弾性系接着剤の連続層を作った場合は、ある程度の防水性能を保持することは可能ですが、一般的に外壁タイル張りを行う場合の施工では、連続した皮膜形成を確保することは難しく、弾性接着剤の防水表示、推奨を行っておりません。

施工により回避できる不具合について

Q

床材の浮きが発生したのですが、施工上で考えられる問題は何でしょうか?

A

施工が係る主な要因として、以下が考えられます。

  1. 接着剤塗布量が適切でなかった。
  2. 張付可能時間を超過して材料を張付けた。
  3. 下地精度が悪く接着剤塗布量が場所により異なり、適切なオープンタイムが確保できない箇所があった。
    (オープンタイムが短く、納まらないまま接着剤が硬化した)
  4. 低温化での施工で、材料変形が納められない状態で接着剤が硬化した。
  5. 下地側から水が上がってきた。
Q

ソフト巾木をゴム溶剤系接着剤で施工したのですが、接着剤が固まっていません。なぜでしょうか?

A

ソフト巾木に含まれる可塑剤が接着剤に移行して接着剤を軟化させることがあります。
(特にゴム系接着剤でよく発生いたします)
この現象を避けるためには可塑剤移行を受けない接着剤(EMハバキ、ハイスーパーAC-100)をご使用ください。

Q

施工した材料が部分的に膨れているのですが、要因は何でしょうか?

A

溶剤系接着剤で施工した場合、接着剤中の溶剤が揮散する前に仕上材を張付けることにより、逃げ場のなくなった溶剤が仕上材を押し上げ、「膨れ」が発生するケースがあります。 施工上の主な注意点としては、以下のことがあげられます。

  1. 適切なオープンタイムをとり、接着剤中の溶剤を揮散させる。
    (必要なオーンタイムは接着剤や、環境温度など条件によって異なりますので十分にご注意ください。)
  2. 塗りだまりなどで部分的に接着剤塗布厚が厚くならないように、欠損部分は下地補修など事前処理を行ってください。

Q

石材汚染(染み)、白華を予防するにはどうすればよいか?

A

汚染(染み)は、接着剤成分中の液状成分が石材を通して表面に出る現象です。
接着剤中に含まれる成分と硬化スピード、攪拌不良に起因して発生する可能性があります。
適切な接着剤の選定、石材種類によっては事前確認により、防ぐことができます。
白華は接着剤(モルタル含む)、下地材、石材成分の炭酸カルシウムが液状成分と一緒に表面に現れ、液状成分が揮発することにより発生します。
プライマーなどで石材裏面をコーティングすることで防ぐことができます。

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攪拌不良による汚染(染み)の例

Q

溶接ピンの強度が低いのですが、機械の故障でしょうか?

A

いくつかの要因が考えられます。

  1. 溶接電流が充電される前に溶接を行った。
  2. 下地に異物(接着剤、ガラスクロス、油等)がある状態で溶接を行った。
  3. 溶接ピンが下地に対し垂直にならない状態で溶接を行った。
  4. (ATS-322シリーズ限定)適切な溶接モードを選ばなかった。

施工材料による接着剤選定について

Q

壁面に大型タイルはどのように施工すれば良いでしょうか?

A
弾性接着剤の場合、300角タイルまでは全面接着にて下からの積み上げにて直張りします。 エポキシ樹脂系接着剤の場合、600角タイルまでは点付けにて下からの積み上げ施工ができます。 両工法とも、落下防止のため金具併用による工法を推奨します。 また、下地表面強度が小さい場合、被着材の重量により下地材が破壊することが想定されますので、表面強度が確保された材料を選定してください。
Q

タイル on タイル施工の場合、どんな接着剤、工法で施工すれば良いでしょうか?

A
内装では、マルチEP、TAセメント90Nなどをお奨め致します。 施工に際しては、既存タイルが下地に十分接着していること、既存タイル表面が汚れていないことを確認してください。外装の場合、 内装と比較して既存接着剤(モルタル)などの劣化しやすいことから、接着剤単独での施工をお奨めしておりません。
Q

防水や塗装した材料にタイルを張る場合、どうしたら良いでしょうか?

A
一般的な塗装(吹きつけ、ローラー塗りなど)についてはサンディング等でできる限り除去してください。 ※塗料の上に接着した場合は塗料の下地への接着力しか期待できません。 焼付け塗装など塗料と下地の密着性が十分あることが確認できる場合は、2液弾性接着剤(ME-01)での施工をお奨め致します。 (塗料との相性により接着性が変わりますので、事前確認を推奨いたします) 防水層への施工についても塗料同様でお願いいたします。
Q

金属下地への施工はできますか?

A

変形が生じやすい材料であり、壁面への陶磁器質タイル張りの場合、弾性接着剤での施工が適切です。但し、一液タイプは空気中の水分により硬化しますので、不適です。特殊配合を施した2液弾性接着剤(ME-01)での施工をお奨めします。 床面への施工に際しては、張り付け材料、環境により異なるため、お問合せください。