ホーム > まめ知識 > 合成ゴムと接着剤 その2
合成ゴムと接着剤 その2
4.合成ゴム系接着剤
土木・建築用、或いは工業用途を問わず、合成ゴム系接着剤の種類は極めて豊富である。
接着対象物も、紙、布、皮革、木材、及び各種建材等々、凡そ考えられる殆どの物に使用されている。これほど広範な用途を得た理由は、性能的に優れたものであった事に加え、使用法が簡便である事と比較的安価である事に起因する。
本稿では、特に建築用途に的を絞り、代表的な合成ゴム系接着剤を紹介する。
- ①クロロプレン系合成ゴム接着剤
- クロロプレンを主成分とし、これに粘着を付与するための石油樹脂等を加え、有機溶剤に溶解したものを使用する。身近なところでは、皮革製の靴底の接着に多用されている。また、建築用途では、主に合板等の木質材相互、或いは木質材とコンクリートの接着に使用されている。
使用法は通常の接着剤と異なり、接着対象物の両方に塗布し(両面塗布と言う)、ある程度乾燥が進んで、塗布した接着剤の凝集力が増した時点で張り合わせる。張り合わせと同時に強力な接着強さが発現する反面、張り直しが不可能であり、接着時の「コツ」が求められる。 - ②ニトリルゴム系合成ゴム接着剤
- ニトリルゴム系合成ゴム接着剤の最大の特長は、耐油性に優れる事である。例えば可塑剤(油成分)を含む材料の接着では、可塑剤が合成ゴムの分子内に浸透・移行し、接着後の接着力を大きく低下させる現象が見られるが、ニトリルゴム系合成ゴムを使用した接着剤は、この減少が起こり難く、長期にわたり良好な接着力を保持する。可塑剤を多量に含む、軟質系のビニルシートの接着等に適している。
- ③SBR系合成ゴム接着剤
- クロロプレン系合成ゴムと同様に、広範な用途に採用されている。凝集力と耐熱性ではクロロプレンに一歩譲るものの、透明性が高い、比較的貯蔵安定性が良い、或るいは溶剤の選択性が広いなど、取扱が容易である事から広く普及している。一般的な接着用途の他、特異な用途として透明性を利用したシール材等がある。
- ④SBR系ラテックス型合成ゴム接着剤
- SBR系ラテックスは、数あるラテックスの中で、最も代表的な物の一つである。一般的な用途としては、紙加工用途、カーペットのバッキング用途、道路舗装材の改質材用途等である。中でも最大の用途は、紙加工用途である。身近な物では、カレンダーや包装紙などの表面の改質用途に使われており、ラテックスをカオリンクレイなどの無機顔料と併用し紙表面に塗布することによって、平滑性や光沢性が向上し、鮮明な印刷が可能となるのである。
また、SBR系ラテックスを使用した建築用接着剤は、最もポピュラーなものとして、特に床の仕上げ材の接着に大量に使用されている。
性能のバランスが良く、取扱が容易であり、水系であるがため引火等の心配がなく、安価である。最近では、有害化学物質の含有量が少ないため、環境安全化の見地からも見直されつつある。SBR系ラテックス型合成ゴム接着剤は色が白く、職方の間では「白ノリ」と呼称される。
この他、SBR系ラテックスは、セメントモルタルの混和剤としても使用される。セメントモルタルの作業性等の改良の他、硬化物物性の向上も期待でき、セラミックスタイルやコンクリートへの接着性が向上すると同時に、耐水性や長期的な耐久性能が向上する。
5.タイルメント商品紹介
| 商品名 | 成分 | タイプ | 用途 |
|---|---|---|---|
| タックボンド |
SBR系ラテックス形接着剤 |
ラテックス形 | 床ビニルタイル用 |
| タックボンドL |
SBR系ラテックス形接着剤 | ラテックス形 | 床ビニルタイル、 ビニルシート用 |
| R-100 |
クロロプレン系溶剤形接着剤 |
溶剤形 | 合板・コンクリート用 |
| ハイスーパーR-100 |
クロロプレン系溶剤形接着剤 | 溶剤形 | 合板・コンクリート用 |
| R-111 |
クロロプレン系溶剤形接着剤 | 溶剤形 | 合板・コンクリート用 |
| R-30 |
クロロプレン系溶剤形接着剤 | 溶剤形 | (スプレー)合板・木質材用途 |
| R-44 |
SBR系溶剤形接着剤 |
溶剤形 | グラスウール加工用 |
| R-850 |
再生ゴム系溶剤形接着剤 |
溶剤形 | フォームポリスチレンボード用 |
| ワンタッチボンドネオ |
クロロプレン系溶剤形接着剤 |
溶剤形 | 各種建材用 |
| ネオストロング |
クロロプレン系溶剤形接着剤 | 溶剤形 | 2×4の床組用 |
| NE-5 |
天然ゴムラテックス |
ラテックス形 | カーペット相互の接着用 |
| スプレーボンドG1 |
SBR系溶剤形接着剤 |
溶剤形 | (スプレー)グラスウール加工用 |








